更新日: 2021年8月27日
大研工業株式会社は,創業以来培った精密加工技術を駆使し,金型や治工具,省力化機器の設計・製作を請け負うメーカーです。宮城県産業技術総合センター(以下「センター」)と共同で取り組んだ,薄板研削時に発生する「反り」の抑制技術の開発について,今野専務取締役,三嶋製造チーフ,小松製造チーフにお話を伺いました。
(取材日 平成28年11月11日)
反り防止研削法の開発
「薄板研削時に発生する反りは社内でもネックになっていて,顧客からも改善の要望がありました」(今野氏) 。薄板研削の反り抑制技術は復興大学の紹介により,復興促進プログラム(JST)や宮城・仙台富県チャレンジ応援基金事業(みやぎ産業振興機構)を活用し,センターとの共同開発が始まりました。
「当初はすぐに反ってしまい,研削前の薄板を切り出すことさえも大変でした」(三嶋氏)
素材の熱処理条件を適正化することで当初の課題を克服し,さらに,X線回折により残留応力を確認しながら研削条件を最適化することで,焼入れ鋼及び非磁性ステンレス鋼について大幅な反り抑制を実現。また,効率的な固定方法も開発し,おおさき産業フェア2016ではDr.ホッキー賞※を受賞されました。
※ものづくり課題解決研究会 座長 堀切川一男教授(東北大学大学院工学研究科)が出展企業の優れた新製品・技術を表彰するもの
センターに期待すること
「センターは鏡面研削加工の研修などで先代社長の頃から利用していました。これからも世の中にアピールできるような新しい技術を教えてもらいたい」(今野氏)。
「自動機のシステム化についても相談したいと思います」(小松氏)。大研工業株式会社は顧客の要望に応える技術力を提案し続けます。
会社概要
所在地 | 郵便番号989-6213 宮城県大崎市古川保柳字北田38-1 |
ウェブサイト | http://www.pro-daiken.com/ |
電話,FAX | 電話 0229-26-2333,FAX 0229-26-2335 |
代表取締役社長 | 今野 崇輝 |
創業 | 昭和48年4月 |
従業員数 | 46人 |
資本金 | 2,000万円 |
主な事業 | 切削加工,研削加工を中心とした金属の高精度加工による金型・治工具・各種自動機の設計・製作,耐熱鋼をはじめとする難削材の機械加工 |