更新日: 2022年3月4日
目的
片持ち棚の設計案1と設計案2(図1-1,図1-2参照)で,どちらが変形しにくいかを調べること。また,大体どの程度の周波数に共振点を持つかを調べること。
解決方法
実際の使用条件に合わせて構造シミュレーションを行い,変形量及び共振周波数を見積もる。
必要なもの
- 3Dモデル(STEP形式またはIGES形式が望ましい)
- 材料の物性値(密度,ヤング率,ポアソン比)
得られる結果
図2-1,図2-2に示す変形量分布を見ると,設計案1の方が変形量が少ない。今回のような上からの力に対しては,上下方向にリブがある方が変形を小さく抑えられることが分かる。 また,表1はシミュレーションで得られた共振周波数であり,それぞれのモデルはこれらの振動数の周辺で共振を起こすと推察できる。動画1-1,動画1-2には,2000[Hz]付近(3次モード)における共振点での振動の様子を示す。
その他に得られるもの
- 相当応力分布(どこに最も力がかかるか)
- 主応力分布(材料内部における引張,圧縮の方向)
- 周波数応答(どこに何[Hz]の振動を加えると,どの程度の振幅で振動するのか)
など
キーワード
- 構造計算
- 数値シミュレーション
- 静解析
- 変形
- 応力
図1-1: 設計案1 | 図1-2: 設計案2 |
図2-1: 設計案1の荷重方向の変形量 | 図2-2: 設計案2の荷重方向の変形量 |
設計案1 | 設計案2 | |
---|---|---|
1次モード | 460[Hz] | 590[Hz] |
2次モード | 1,860[Hz] | 1,610[Hz] |
3次モード | 2,040[Hz] | 1,980[Hz] |
動画1-1: 設計案1の3次モードの振動 | 動画1-2: 設計案2の3次モードの振動 |