宮城県産枝豆およびずんだの味・香り等の特性評価

更新日: 2022年3月17日
 

 ずんだは枝豆をすりつぶして作る宮城県をはじめとする東北地域の郷土料理として知られているが,郷土料理であるためか十分には研究されていない。そこでずんだの基礎的性状や香り,薄皮の混入比による色調について調査した。市販ずんだ菓子およびずんだ餡は材料である豆が「枝豆のみ」のものと「枝豆+いんげん」の2種類あり,ずんだ菓子においては「枝豆+いんげん」のものが糖度が高く,賞味期限は長めに設定される傾向が見られた。茶豆特有の香り成分の一つとされる2-Acetyl-1-Pyrroline(2AP)が,「枝豆のみ」のずんだ餅のうちいくつかで検出された。茶豆ではない黄大豆系の枝豆数品種からも2APが見られ,それらをずんだ加工して場合でも2APは検出された。また,薄皮を混入させて作った黄大豆系の「湯あがり娘」や青大豆系の「秘伝豆」のずんだは,同様に薄皮を混入させた茶豆系のずんだより色むらが目立たなかった。