デジタルエンジニアリング技術活用によるヘルスケア製品の高度化

更新日: 2022年3月16日
 

 少子高齢化社会が社会に及ぼす影響は先進国が抱える大きな共通問題の一つとされている。日本では,このような社会的背景を元に,医療や介護・福祉を含む産業を「ヘルスケア産業」とし,経済成長の要の一つとして位置づけている。
 宮城県では,平成25年度より,薬機法に抵触しない範囲で医療現場のニーズを収集し,県内企業の製品開発と市場参入を後押してきた。しかし,開発した製品は医療機関から一定の評価を得たものの,「市場規模と量産効果のミスマッチング」により,商品化を断念するケースが少なくなかった。
 そこで,デジタルエンジニアリング技術,特に高付加価値小ロット生産に適したDDM(ダイレクトデジタルマニュファクチャリング)技術に着目し商品化に至るプロセスも含めた研究開発を進める事とした。本研究ではヘルスケア製品の開発を最終目標とし,DDMに最適な材料選定に係る研究,3Dプリンターに特化した設計技術の研究,ヘルスケア現場でのニーズ調査をもとにした製品開発とビジネスモデルの構築を行った。