更新日: 2022年5月9日
研究テーマ名:地域素材の良さを活かした高付加価値食品の検討
県産農産物を活かした加工品の開発支援を行うために,「だて正夢」や「金のいぶき」など新しい品種の米粉の加工特性と,キャベツの加工品ザワークラウトの製造条件の調査を行った。
乾式気流粉砕機で製粉した宮城県の水稲5品種の米粉の澱粉損傷度,平均粒径は,品種による大きな差はなかった。今回試作したパンやクッキー,パウンドケーキでは「だて正夢」は「ひとめぼれ」と差はみられなかったが,「金のいぶき」(玄米)と高アミロースの「さち未来」は加工品の特性に差がみられた。特に「金のいぶき」は「だて正夢」と同程度のアミロース含量だったが,玄米に由来すると思われる香り,色,物性に特徴があった。
また,ザワークラウト製造では乳酸菌の添加によってpHが速やかに低下し,品質の安定には乳酸菌添加が必須と考えられた。発酵日数・温度,乳酸菌の種類などの条件と製品の風味・食感の関係を把握できた。