2018年6月29日(金)に,みやぎデジタルエンジニアリングセンターのH30事業キックオフセミナー「3Dプリンターの未来・現状」を開催しました。
基調講演としては,「3Dプリンティングの現状と将来動向」と題して, 東北大学大学院医工学研究科非常勤講師/理学博士の萩原恒夫先生をお迎えし,3Dプリンターの発祥から将来の方向性,現在の課題と現状の材料トレンドなどを,幅広い知識と経験の中から,選りすぐりの話題を提供していただきました。
特に,3Dプリンターの活用は,航空機,医療,歯科,宝飾の分野で先行しており,3Dプリンターの装置そのものも年々多様化しており,高機能材料の開発も進んでいることから,応用分野はこれからもどんどん広がっていくことが予想されるとのことでした。
次に,日本3Dプリンティング産業技術協会の大庭秀章さんに「デジタルエンジニアリングの世界動向とJ3DPA活動」 と題して,ドイツで開催されているformnextなどの大型3Dプリンター展示会での最新機種の動向などをお話しいただきました。大庭さんの所属している日本3Dプリンティング産業技術協会では,横浜を拠点に,会員向けセミナーなどを多数開催し熱心な活動をしています。
昨今,製造業やデザインの分野で定着してきた3Dプリンターですが,単に形を作る目的としての活用だけでなく,3Dプリンターの特長を活かした新しい産業化が世界各地で進んでいることを,講師のお二方に示していただきました。世界がどんどん先に進む中,日本はこの分野では,まだまだ伸びる余地がある,との趣旨のアドバイスもいただきました。
そして,次に,みやぎデジタルエンジニアリングセンターから,今年度の事業の予定などをご紹介させていただきました。今年度も,研究会やセミナー,製品開発支援などを積極的に行っていきます。
最後には,希望者のみにみやぎデジタルエンジニアリングセンター(産業技術総合センター内)のデジタルエンジニアリング関連機器の見学会も実施しました。光造形機,FDM造形機,3DCAD研修会場などを皆さんにご見学いただきましたが,光造形の専門家である萩原先生の詳しい説明もあって,より実りある見学となりました。
このセミナーには,40名弱の方にお越しいただきました。
多くの皆様にご参加いただきありがとうございます。
今後も,みやぎデジタルエンジニアリングセンターでのセミナーや研修,研究会を多数開催していきますので,多くの皆様の参加をお待ちしています。