AM・3Dプリンティング 実践研修


イベント詳細


概要

~AM(Additive Manufacturing)を実際のビジネスに展開する能力を習得する~

近年,産業用3Dプリンターを含むAM(Additive Manufacturing)は、製品製造技術変革の大きな要素となってきています。AMの特徴を活かしたビジネスモデルの創造やそれを製品にするための設計力は成功のための重要なカギとなります。そのためAMの国際標準規格 ISO/ASTM においても設計関連規格が続々と策定・発行されている状況にあります。こうした動きをいち早く捉え、ビジネス全体を捉えながらAM向け設計にまで踏み込んで解説する研修を開催いたします。AMは挑戦のスピード勝負の世界です。世界では多くの企業が率先してAMに取り組み、航空宇宙産業、医療機器、自動車,産業機械等への応用が進んでいます。本研修は,産業用途として注目を集める金属AMに多くの重点を置き,解説いたします。多くの皆さまの受講をお待ちしております。

受講前提条件

本講座は,下記のような前提知識を必要とする研修となっております。下記条件のいずれかに該当する方のお申込みを推奨いたします。

  • 金属 AM の業務に何らかの形で関わっている企業の方
  • AM の全体工程について知識のある方
  • 3D 設計の知見があり, AM 分野に参入を考えている企業の方
  • 当センターの金属 AM 研究会(金属 3D プリンター研究会)等に参加し,金属 AM に関する情報収集を行っている方

プログラム

  1. 9月28日(火)13:00~15:00(任意参加)
    環境設定・接続確認・ソフトインストール事前講習
    担当:みやぎデジタルエンジニアリングセンター
  2. 9月30日(木)13:00~17:00
    • 「航空機業界動向とAM実践(仮)」
      講師:エアロエッジ(株) 水田和裕氏
    • 「DIN SPEC 17071入門」
      品質保証のためのAM関連プロセス規格の要素を習得。
      規格書を実際に読み解きながら,内容を日本語で解説していきます。
      DIN SPEC 17071 をベースとして,今年発行予定 国際標準規格 ISO/ASTM 52920を想定した先行習得を目指します。
      品質保証に向けたAM品質マネジメント体制整備をお考えの方に適した内容です。
      講師:テュフズードジャパン(株) 永野知与氏
  3. 10月4日(月)13:00~17:00
    • 「AM設計基礎1」
      加工品の設計は,製造できる制約の中で行われます。 機械加工、鋳造,板金、射出、それぞれの加工法ごとに不具合を出さない設計方法があると同様,AMにも基本的な設計原理があります。このコースでは、AMの設計が一般的に品質,コスト,デリバリーに与える影響を理解します。また,AMという加工法全体と,6つのAM製法について具体的な設計ガイドラインを総覧します。不具合防止の観点からAMの制約を考慮した設計手法を知りたい方に適した内容です。
      講師:テュフズードジャパン(株) 永野知与氏
  4. 10月5日(火)13:00~17:00
    •  「AM設計基礎2」
      2日目の続きとなります。
      講師:テュフズードジャパン(株)永野知与氏
  5. 10月6日(水)10:00~17:00 (12:00-13:00休憩)
    • 「3DCAD操作基礎」(オプション受講)
      3日目までに学んだ設計手法を実際に形状として設計するための基礎的操作をSOLIDWORKSを用いて習得します。
      実施環境として,OBS Studio(※)のインストールが必要です。
      講師:みやぎデジタルエンジニアリングセンター 真崎要介
  6. 10月12日(火)13:00~14:30
    • 「実践モデリング発表会」
      講師からの講演,および受講者からの研修内容の発表を中心に,相互ディスカッションにて交流を行います。
      講師,コメンテーター:エアロエッジ(株)水田和裕氏,テュフズードジャパン(株)永野知与氏,DMG森精機(株)アディティブマニュファクチャリング部 部長 ブルーメンシュテンゲル健太郎 氏,日本積層造形(株)代表取締役社長 日下良太 氏

研修講師

テュフズードジャパン(株) アディティブ マニュファクチャリング エキスパート 永野知与 氏

エアロエッジ(株)  CTO 水田和裕 氏

宮城県産業技術総合センター(MDE) デジタルエンジニアリングコーディネーター  真崎要介

※最終日の研修成果発表会には,上記講師のほか下記の方が参加されます。

DMG森精機(株)アディティブマニュファクチャリング部 部長 ブルーメンシュテンゲル健太郎 氏

日本積層造形(株)代表取締役社長 日下良太 氏

お申し込み

こちらのフォームより,必要事項をご入力の上お申込みください。

お申し込みはこちら

PDFパンフレットをダウンロードいただき,その中にある「受講申込書」にご記入の上,E-mail添付にてお申し込みください。

受講申込書

受講料は,受講申し込み受理後,銀行窓口でお支払いいただける払込用紙をお送りいたします。宮城県外の方は対応できる金融機関が限られますので,こちらからご確認下さい。

受講申し込みに当たっての注意・準備事項

  •  講師とディスカッションを行いながら講義が進行します。Zoomで使用可能なマイクとカメラをご用意下さい。
  • 1日目の「DIN SPEC 17071入門」に関しては,ドイツのDIN規格発行元から各自で規格書をダウンロードしていただきます(無料)。版権の関係で,主催者がお渡しすることができません。下記サイトよりダウンロードをお願いいたします。AM品質保証システム規格 『DIN SPEC 17071 規格書』 以下 ドイツ規格協会の規格書販売サイトから無償でダウンロード可能です。https://www.beuth.de/en/technical-rule/din-spec-17071/315351232
    一般のオンラインショッピングに似た要領で手続きが進められますが、無償で購入という形式となっております。
  • 4日目「3DCAD基礎講座」は基礎操作講習です。SOLIDWORKSを用いたAM向け設計手法基礎,操作習得を行います。
  • 4日目「3DCAD基礎講座」はSOLIDWORKSのライセンスをお持ちで,当日操作可能な方を前提といたしますが,他のCADをお使いの場合,聴講のみでも可能です。
  • SOLIDWORKSをお持ちでない方はSOLIDWORKS社のWebサイトより1ヶ月の体験版をダウンロードすることが出来ます。インストールに関しては各自にて対応をお願いいたします。
  • 4日目「3DCAD基礎講座」はフリーソフト「OBS Studio」を用いて進行します。講師用画面の投影と,受講者画面の投影にモニター2台の準備をお願いします。設定方法は事前講習会でをお伝えします。
  • 4日目「3DCAD基礎講座」を受講しない場合でも受講料の減額や返金はありません。ご了承ください。
  • 5日目「実践モデリング発表会」では,2~3日目で学ぶ「DfAMの視点」で設計した3Dモデルを発表して頂き,ディスカッションを行います。3Dデータの優劣判定ではなく,受講者の相互学習と講師との交流を目的に行います。
  • 3Dモデリングの課題テーマは1日目に提示いたします。5日目までに3Dデータの作成をお願いいたします。データ作成が困難な方は別途お問い合わせ下さい。
  • 5日目「実践モデリング発表会」で発表するデータは,各社の守秘事項に触れない内容にて発表をお願いします。
  • 受講申し込みをされた方には受講決定通知書を送付いたします。受講決定後のキャンセルは行えません。ご了承下さい。
  • 講義開始後の接続サポート,ソフト設定サポートは行えません。なるべく事前講習会にご参加下さい。

受講後の流れ

みやぎデジタルエンジニアリングセンターで運営する「金属AM研究会(座長:東北大学 金属材料研究所 千葉晶彦教授)」の「後加工分科会」に優先的にご参加いただけます。この後加工分科会では,実際に金属AM装置を用いた造形を行い,その造形向け設計手法や後加工方法の技術的検証を行っていただけます(昨年度までは電子ビーム方式AM装置によりチタン造形を行ったあと,切削や研磨加工実験を行いました)。金属造形に係る費用は基本無償で行う事ができます。造形に当たっては造形サイズの制限や技術的条件を設ける予定です。決まり次第公開いたします。また,造形した形状や内容は,金属AM研究会にて発表していただくと共に,みやぎデジタルエンジニアリングセンターの広報用に用いることがあります。

連動セミナーの開催

「AM・3D プリンティングの今 パネルディスカッションセミナー」

2021年10月12日(火)15:00~17:00 zoom

講師を務めていただく,テュフズードジャパン永野さま,ジャパンAeroEdge水田さま,に加え,FIT JAPAN村田さま,DMG森精機ブルーメンシュテンゲルさま,日本積層造形日下さまにて,AMの国内外事例や将来などを語り合う場です。別途お申し込みが必要です。

お問い合わせ

宮城県産業技術総合センター 企画・事業推進部 商品開発支援班
 TEL:022-377-8700
 相談受付フォーム
E-mail: kensyu@mit.pref.miyagi.jp