<研究事業名> IC応用ソフトウェア開発事業
<研究テーマ> IC応用ソフトウェアの開発
<担当者名> 今井和彦,岩沢正樹,太田晋一,守和彦
<目的> 複雑化する製品開発において組込みシステム用ソフトウェアの開発が製品の付加価値,ひいては市場競争力を左右する決定的な要因になってきている。本研究では,組込みシステム用ソフトウェア開発の工数短縮に欠かせないリアルタイムOSを開発し,県内企業への技術移転を行った。
<研究内容及び成果>
1.概要
(1)μITRON4.0仕様リアルタイムOS TOPPERS/JSPカーネルH8S版の開発
(2)地域新生コンソーシアム
2.結果
(1)μITRON4.0仕様リアルタイムOS TOPPERS/JSPカーネルH8S版の開発
豊橋技術科学大学の組込みリアルタイムシステム研究室 高田広章助教授(平成15年4月1日より名古屋大学 教授)と共同でμITRON4.0仕様リアルタイムOS TOPPERS/JSPカーネルH8S版およびMIPS版を開発した。表1にサポートするシステムを示す。H8S版は日立純正コンパイラ対応バージョンを平成14年4月10日よりインターネット上で無料公開しており,累計で12,547件のダウンロードがあった(平成15年4月30日現在,豊橋技術科学大学とエーアイコーポレーション社のWebサイトからのダウンロード分を含む)。H8S版gcc対応バージョンは平成14年6月21日から公開し,125件のダウンロードがあった(平成15年4月30日現在,当センターWebサイトからのダウンロード件数)。H8S版の設計メモも併せて公開し,522件のダウンロードがあった(同上)。
CPU | ボード |
---|---|
H8S/2350(日立) | H8S/2350 EVA(ミスポ) |
VR5500 (NEC製のMIPS系マイコン) |
RTE-VR5500-CB(64) (マイダス・ラボ) |
(2)地域新生コンソーシアム
TOPPERS/JSPカーネルMIPS版の開発およびPowerPC版の基本設計を行った。MIPS版の開発に用いたマイコンボードを図1に示す。MIPS版の開発はほぼ完了し,間もなく公開予定である。また,本事業では(株)中央製作所への技術移転を行い,同社より遠隔監視装置として製品化される予定である。
平成15年度はPowerPC版の開発を引き続き行ない,併せてコンフィギュアブルプロセッサ用リアルタイムOSの開発および各マイコン毎のITRON標準デバッギングインターフェースを開発する予定である。