更新日: 2022年3月17日
LED照明の普及に伴い,LED照明機器に内蔵されているスイッチング電源によるとされる電磁ノイズのEMC(Electro Magnetic Compatibility:電磁両立性)への影響が顕在化しており,LED照明が原因の電波障害の事例が発生するなど,LED照明に携わる地域企業でもEMC試験のニーズが高まっている。照明機器に適用される無線妨害特性の代表的な規格として国際規格CISPR15が存在し,電波暗室での放射妨害波測定などの測定法や限度値などが規定されている。
本研究ではCISPR15第8版で10m法電波暗室での放射妨害波測定の代替測定法として追加された伝導妨害波測定(CDNE法)の有効性の検証およびLED照明からの電磁ノイズ源であるスイッチングノイズを対象に電磁ノイズ低減の対策手法について検証を行った。この結果,CDNE法での測定時にはケーブルの長さが測定値に大きく影響することを実験により見出した。また,スペクトラムアナライザのゼロスパンモードによってノイズ源となっているスイッチング周波数を特定できることが分かった。