2018年12月11日(火)に,「3D Printing World in Akedori 2018」を開催いたしました。
セッション1:「趣旨説明とみやぎデジタルエンジニアリングセンターの紹介」
みやぎデジタルエンジニアリングセンター(MDE)の事業概要の説明と,本セミナーと展示イベントを実施した趣旨について産業業技術総合センター伊藤よりご説明をさせていただきました。
MDEの研究会である,金属粉末3Dプリンター研究会およびDDM研究会への参画企業が次々と活躍し,日本一や世界初となっている事例などを紹介させていただきました。
セッション2:「中国をはじめとする世界の3Dプリンター最新動向」
東北大学 金属材料研究所 加工プロセス工学研究部門 千葉 晶彦教授
千葉先生が世界中の学術機関や企業を訪問し,金属材料の研究者としての専門的な知見を元に,3Dプリンターに関して収集した貴重な世界の最先端情報をご提供いただきました。
なかでも,宇宙・航空機や自動車業界で進む金属粉末3Dプリンター造形品の実用化や,急速な勢いで技術開発が進む中国の動向などについて重点的に話題提供いただきました。
3Dプリンターは,産業界の実用化の広がりと,研究としての技術の深化の両面でダイナミックに進行している様子がひしひしと伝わってくる講演でした。
セッション3:「ドイツformnext2018における世界の3Dプリンター最新現地動向」
日本3Dプリンティング産業技術協会 大庭秀章氏
2018年11月13日~11月16日にドイツのフランクフルトで開催されたデジタルエンジニアリング,3Dプリンター全般の国際見本市「formnext」での現地調査報告を,短い時間の中ではありましたが情報提供いただきました。
大庭さんは,何年もformnextでの現地調査を行っており,数年前はベンチャー企業の小さなブースだったところが年々大きくなっていく様子を,肌で感じているそうです。
3Dプリンター装置だけではなく,トポロジー最適化や生産技術など,3Dプリンターの活用が幅広く国際的に進んでいる様子をお伝えいただきました。
詳細な調査報告は,日本3Dプリンティング産業技術協会さんで提供されています。
セッション4:MDE研究会会員による技術展示およびショートプレゼン
研究会会員の企業の皆様に技術展示および,5分のショートプレゼンテーションを実施していただきました。
- 日本積層造形株式会社(JAMPT)
- 協栄産業株式会社
- 株式会社 セント
- 株式会社 デザインココ
- 株式会社 テクノソリューションズ
- エムエスシーソフトウェア株式会社
- ウォルブロー株式会社
- 三光化成株式会社 金型工場
- 一般社団法人ファブリハ・ネットワーク
- MDE金属粉末3Dプリンター研究会・DDM研究会
(順不同・敬称略)
みやぎデジタルエンジニアリングセンターの研究会(金属粉末3Dプリンター研究会,DDM研究会)の参画企業がこれまで,研究会で取り組んできた活動や,自社での保有技術などの紹介を,展示ブースを設けて実物を提示しながら説明していただきました。発表された方々からも,デジタルエンジニアリングに関して国内や世界で活躍している自社の事例の数々が紹介され,発表されなかった方々も,MDE関連企業の皆様の熱心な活動ぶりに感銘を受けていたようです。
また,研究会での情報交換で刺激を受けて取り組んだ事例もあったとのことで,参加者同士の刺激を更に加速する良い場になったのではないかと思います。
技術展示コーナー
会場の後方やロビーでは,みやぎデジタルエンジニアリングセンターのDDM研究会と金属粉末3Dプリンター研究会の会員による実物展示を行いました。こちらも情報の相互交換ができる大変良い場となりました。
全体を通して
本イベントへは,宮城県外からも多数の参加をいただき,当センターのイベントとしても最大級のものとなりました。
本イベントにご出席いただきました参加者の皆様をはじめ,技術展示にご協力いただいた企業の皆様,講演いただいた千葉先生,大庭様,そして,ご出席・ご挨拶をいただきました経済産業省東北経済産業局蘆田部長様に感謝申し上げます。
今後も,同様のイベントを随時開催いたしますので,引き続きみやぎデジタルエンジニアリングセンターの活動にご注目ください。